J2アルビレックス新潟は就任2年目のアルベルト監督(53)の下、何事にも動じることなく、首位の座を守り続けている。9日のホーム松本山雅FC戦は0-0で引き分け。今季初の無得点に終わったものの、7度目の無失点で勝ち点1を獲得し、開幕からの無敗記録をJ2史上単独3位の13試合に伸ばした。

5日の大宮戦、死闘を制したアルベルト監督は、早川と抱き合って喜び合う
5日の大宮戦、死闘を制したアルベルト監督は、早川と抱き合って喜び合う

その采配はまさに「動かざること山のごとし」。9日間で3試合目という厳しい日程の中でも、選手交代は後半13分のMF星→三戸の1度だけ。今季は昨季同様、交代枠が従来の3人から5人に増えているが、フル活用は7-0で圧勝した3月27日の東京ヴェルディ戦のみで、交代出場の延べ人数はリーグで2番目に少ない43人。試合中のテコ入れは必要最小限にとどめている。

それも試合前までの準備に抜かりなく、ほぼ不動の先発メンバーが機能しているがゆえか。相手の出方に惑わされることなく、最後まで自分たちのプレースタイルを貫き、勝手知ったるメンバーで戦い続けることで連係も深まる好循環だ。

松本戦は4つの交代枠を残したまま今季初めて無得点で試合終盤を迎えたが、チーム全員で相手ゴールに迫り、最後までキレの落ちないMF本間のドリブル突破など勝ち越し点への期待感は変わらなかった。

今季J2順位と交代出場選手の延べ人数
今季J2順位と交代出場選手の延べ人数

「相手を上回るプレーができていなかったのであれば、心配しなければならないが、90分通して相手を明確に上回るプレーをチームは表現していたので(無得点での)引き分けもまったく心配していない」と指揮官。その戦いがブレることはない。【石川秀和】