新しい景色へのポイントはいかに「攻めさせられないか」ではないか。

クロアチアが日本の力をどう見ているかがポイントになる。ノックアウト方式になれば、どちらのチームも負ければ即敗退になる。

基本的にはしっかりと守備をしてから、カウンターで得点機を伺う戦い方になる。日本にしてみればクロアチアが序盤から攻勢にくればチャンスが増えるのではないか。逆にクロアチアが、しっかりとブロックをつくって、日本が攻めさせられると危険な展開になるのではないかと思う。

逆転勝利したスペイン戦もデータ分析会社「Opta」によると、日本のボール支配率は18パーセント。W杯で勝利したチームの支配率としては最低だった。ぼんやりと見ていれば、ボールを持たれ続けて劣勢に見えても、慌てる必要はない。むしろ、日本がボール支配率が高ければ危険信号かもしれない。

日本は今まで決定力不足と言われて続けてきた。だが、今大会はグループリーグのドイツ戦、スペイン戦でワンチャンスを確実に得点につなげてきた。ここまで2得点の堂安、浅野、田中の得点シーンにおける決定力には目を見張るものがある。辛抱強くクロアチアの攻撃を食い止め、チャンスを1発で決めきることができれば、史上初のベスト8進出が見えてくる。(小林大悟=元プロサッカー選手、元日本代表MF)

日本対クロアチア 試合前、ピッチを確認する遠藤(撮影・横山健太)
日本対クロアチア 試合前、ピッチを確認する遠藤(撮影・横山健太)
【イラスト】日本のクロアチア戦スタメン
【イラスト】日本のクロアチア戦スタメン