一昔前は、韓国にフィジカルで負けていたけれど、今の若いジャパンは球際で負けないね。

たくましかった。前半は互角の戦いだったが、相手が10人になってからは展開力とスピードが生きた。開始から迫力がある試合だったが、主審の笛で11対10になり、一方的な展開になったのが残念。後半40分頃は日本のゴール前でGKがファウルをしたはずで、完全にPKだったが、主審は笛を吹かなかった。

優勝はめでたいけれど、彼らの本当の勝負は日本に戻ってからになる。日本は連覇したが、前回大会の優勝メンバーで今、Jのトップで生き残っているのはG大阪DF半田くらいじゃないか。その半田がようやくA代表からは声が掛かったくらいだ。今回の代表にもFW名和田や道脇ら何人か目立つ選手はいるが、彼らが何年か先にJリーグのトップクラブでレギュラーになれるか、その保証はない。

「何年か先」と、私が言った時点で、もう限界がある。世界では彼らの年齢でトッププロに交じって競争に勝ってる選手が何人もいる。A代表デビューした選手も多い。日本は「経験を積んで強くなる」という、まったくサッカーには必要ない理論が常識として通用している。18歳まではまだ子供、20歳はまだ若い、30歳過ぎるとベテランと、勝手に決められてしまう。

練習相手を探す時も、同年代を探す。高校は高校と、ユースはユースと、大学は大学と練習試合を組むことが多い。それでは、その年代枠を飛び出て才能を発揮できる選手は出ない。サッカーに年齢は関係ない。チーム内でも競争だし、相手とも競争で、それに打ち勝つ選手がどんどん上に行くし、お金も稼ぐ。

この日、目立つ活躍をした選手は「相手もしょせん17歳」ということを頭に入れて今後、自分と向き合ってほしい。日本はこれまで、南米や欧州に個で勝てないから、連係や連動で打ち破ろうとして、チームプレーに特化したチームづくりをしてきた。サッカーは団体スポーツではあるが、結局は局面で個と個のぶつかり合いになる。

A代表がW杯でドイツ、スペインに勝っても、この夏の移籍市場で日本人選手の名前が出てこない理由を考えれば分かる話だ。今回の優勝メンバーは、17歳以下という自分の年齢を忘れて、もっと大人に交じってどんどん自分を磨いてほしいね。(日刊スポーツ評論家)

日本対韓国 後半、2点目を決め喜ぶ日本代表の選手ら(C)2023 AFC
日本対韓国 後半、2点目を決め喜ぶ日本代表の選手ら(C)2023 AFC
3点目を決めた道脇豊は両手を耳にあてるゴールパフォーマンス(C)2023 AFC
3点目を決めた道脇豊は両手を耳にあてるゴールパフォーマンス(C)2023 AFC