日本代表FW原口元気(26=ヘルタ)が、涙でW杯出場決定弾を誓った。イラン遠征から帰国後の15日、東京・日大板橋病院に難病の「拘束型心筋症」と闘うファンの菊地秋也君(11)を訪ね、8月31日のW杯ロシア大会アジア最終予選オーストラリア戦(埼玉)で得点することを約束した。勝てば6大会連続の出場が決まる一戦で、完治への願いを込めたゴールを奪う。

 元気印の原口が言葉を発せなくなった。秋也君との初対面を終えると、涙がこみ上げる。懸命にこらえながら「頑張れ、諦めるな、なんて軽く言えなかったけど、治すんだって気持ちを少しでも強くしてくれたら」。病室では男の約束をかわした。「治ったら一緒にボール蹴ろうな」と頭をなでると「オーストラリア戦で10点とってね」。原口は目を潤ませながら笑顔をつくり「10点は無理だけど1点は必ず取る」と誓った。