日本がオーストラリアを2-0で破り、1試合残して18年ロシアW杯出場を決めた。先発に抜擢されたFW浅野、井手口が得点した。勝ち点を20に伸ばしB組首位を確定させた。

 日本は、GK川島、DFは左から長友、昌子、吉田、酒井宏、MFは長谷部を中盤の底のアンカーに、その前に井手口と山口がインサイドハーフで並び、FWは左に乾、トップに大迫、右に浅野。4-3-3布陣でスタートした。

 序盤から日本は浅野のスピード、乾のトリッキーなプレ―を突破口に相手ゴールへと向かった。前半23分、相手パスを相手ゴール前でインターセプトした大迫がペナルティーエリア外からミドルシュート。これはGKにキャッチされた。

 前半35分には乾のパスを受けた大迫が左サイドへスルーパス、走りこんだ長友がファーサイドへクロスボールを入れ、最後は浅野がヘディングシュート。ゴール枠を外れた。

 逆に同38分にオーストラリアが反撃。ゴール前でボールをつなぎ、エリア外からFWレッキーが右足シュート。これがブロックを試みた吉田の当たって角度が変わり、ゴール右ポストに当たってピッチ外へ。ヒヤリとする場面だった。

 そして日本に待望のゴールが生まれた。前半41分、左サイドの長友が右足でゴール前へクロスボール。DFラインの裏に飛び出した浅野が左足インサイドで押し込み、先制点を奪った。2分後には大迫が右足ボレーでゴールを狙ったが惜しくもゴール右へ外れた。日本が1-0でリードして前半を折り返した。

 後半に入っても日本が攻勢をかける。10分に右サイドを抜けた浅野からゴール前の乾へマイナスの折り返し。これは相手選手にブロックされて打ちきれず。その後も大迫のポストプレーを起点とした速いテンポの攻撃で、オーストラリアゴールへと迫った。

 対するオーストラリアは同25分、代表101試合目で、過去の日本戦9試合5得点の「日本キラー」FWケーヒルを投入。直後に日本ゴールに迫ったが、日本ディフェンス陣は体を張った守りで得点を許さなかった。

 日本も同29分に乾に代えて運動量のあるFW原口を起用。同32分、その原口が左サイドを抜け出し、グラウンダーのクロスを送ると、井手口が右足でシュート。ゴール寸前のところでオーストラリアの懸命のブロックに防がれた。それでも21歳、井手口の勢いは止まらない。同37分、原口から出たパスを受けた井手口が鋭いドリブルでゴール中央へと持ち込み、ミドルシュート。これがGKの手をはじき、ゴール右隅へ豪快に決まった。日本が2-0とリードした。

 最後まで日本の運動量は落ちず、予選15試合で43得点という攻撃力が自慢のチームを完封。オーストラリアとはこれまで予選と本大会で8戦未勝利だったが、9試合目で初勝利を挙げた。これで98年フランス大会から6大会連続の本大会出場となった。

 最終予選の初戦UAE戦に1-2と敗北。これまでW杯アジア最終予選の初戦で黒星を喫した国が本戦に出場した例はなかったが、そのジンクスも打ち破った。9月5日に、敵地(ジッダ)でサウジアラビアと最終戦を戦う。