日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(65)が3日、自宅のあるフランス・リールに凱旋(がいせん)し会見した。かつて地元のクラブ、リールを率い欧州CLにまで導いた名将として英雄視されおり、地元メディアを中心に約50人が会場を埋めた。日本語の訳を待たず、話を進めたためか、いつものハイテンションでまくしたてる感じではなく、ソフトで人情味あふれる語り口。「ここに帰ってこられたことを誇りに思う。この地でブラジルと対戦できることは感無量。この街では今もすれ違う人から『ありがとう』と言われるんだ」と感慨にふけった。

 W杯への準備についての質問には「メンタルが大切」と重ねて強調。マルセイユのDFエブラが観客にキックを見舞った前夜の騒動を引き合いに「36歳のベテランもああいったことをしてしまう。メンタルがどれだけ大事か」と説いた。試合は平日の午後1時開始だが、2万人近くが訪れる予定だという。故郷に錦を飾ることはできるだろうか。(リール=八反誠)