【ブルージュ(ベルギー)13日】4年ぶりの欧州遠征中の日本代表が2日連続のトラブルに見舞われた。12日(日本時間13日未明)のベルギーでの初練習はひょうが降る荒天で、紅白戦の途中で切り上げた。11日の移動ではバスがぬかるみにはまり立ち往生するなどベルギーでは踏んだり蹴ったり。14日に迎える強豪ベルギーとの親善試合に向け、不安材料山積だ。

 ぬかるみにはまり、バスが立ち往生したハリルジャパンのトラブル物語ベルギー編には、第2章があった。一夜明け、新たなバスでブルージュ郊外の練習会場に入ったが、とにかく寒い。開始を予定より1時間繰り上げたが、北海から吹く強風と激しい雨に、選手は震え上がる。荒天で薄暗く、練習途中には照明を求め施設内のピッチを移動した。さらに、三重苦ともいえる状況に陥った。

 (1)非公開できず 試合2日前は非公開の紅白戦で戦術確認し先発メンバーを決めているが、施設の関係で非公開にできずフルオープンとなった。主力組の中盤は逆三角形で底に山口、右に長沢、左に井手口の並び。右FWには浅野が入った。

 (2)仮想ベルギーに完敗 その紅白戦。仮想ベルギー、3バックの控え組が躍動した。“ルカク興梠”の華麗なポストプレーから“アザール乾”が右足で先制点。流れるような連係に対し、主力の中盤は機能せず、1本目は“ベルギー”の勝ち。主力組の山口は「今日の練習では、本当にあんまり、ほとんどはまんなかったので」と危機感を口にした。

 (3)練習消化できず 紅白戦2本目の途中に、ひょうが降ってきた。ベルギーに住む久保も「ひょうは初めて。珍しい」。練習を途中で切り上げざるを得なかった。スタッフは練習をもう1時間早めるよう進言していたが、指揮官は試合開始時間との兼ね合いから却下。この判断も裏目に出た。

 ベルギーでは踏んだり蹴ったり。14日の本番、ベルギー相手に無残な第3章という結果だけは避けたいが、流れは良くない。【八反誠】