日本代表が今日16日、東アジアE-1選手権で優勝を懸け、韓国戦(味スタ)に臨む。ハリルホジッチ監督体制での初タイトル獲得へ、第1戦、第2戦でアピールに成功した11人が先発のピッチに立つ可能性が高くなった。ロシア切符をつかみ取るための“最終試験”。ただでさえ熱くなる日韓戦で、さらに熱いサバイバルが繰り広げられる。15日は都内で冒頭15分を公開した前日練習を行った。

 国内組の“最終試験”を前に都内のグラウンドで、選手は熱い火花を散らしながらゆっくりとランニングで体を温めた。2年ぶりの日韓戦は、ロシアへ向けたアピール合戦となる。宿敵との一戦は、最終試験を行うのに絶好の舞台だ。

 北朝鮮との第1戦、中国との第2戦と連勝して臨む最終戦。優勝を懸けた戦いで先発するのは、その2試合でアピールを果たした11人の可能性が高い。関係者によると、中国戦で右太ももを痛めて別メニューが続いていたFW伊東は右FWに入った模様。過去、13年に2得点したFW柿谷やアシストしたMF青山ら、W杯直前の同大会韓国戦で得点した5人、アシストした3人は全員W杯(ワールドカップ)の切符をつかんでいる。初得点でアピールしたい伊東は「ピッチに立ったら言い訳はできないし、ケガ関係なくスピードを生かして仕掛けていければ」と、持ち味の発揮を誓った。

 今大会で国際Aマッチデビューを飾ったのはGK中村やDF植田、三浦、FW伊東ら8人。フレッシュなメンバーが多い中で、ハリルジャパンの主力として活躍するのは、デビューから10試合連続出場中のMF井手口ぐらいだ。第1戦の先発組からは好セーブを連発したGK中村ら3人が“合格”。第2戦の先発組では初ゴールを決めたFW小林ら8人が生き残った。「自分にとっては最後のチャンス」と背水の陣で臨む小林。最終選考の第3戦に勝ち進み、ピッチに立った選手のサバイバルとなる。

 もちろん目指すのは2大会ぶり2度目の優勝。13年は最終戦で韓国を撃破し頂点に立った。だが、これまで3連勝して完全優勝したチームはいない。引き分けでも優勝だが、DF昌子が「やっぱり勝って、優勝したい」と意気込むように勝利が求められる。ロシア行きも懸かった注目の一戦。残り90分に全てを注ぐ男たちの戦いが始まる。【小杉舞】