日本サッカー協会(JFA)が9日午後、都内のJFAハウスで会見を開き、田嶋幸三会長(60)が西野朗技術委員長(63)を新監督とする人事を発表した。

 田嶋会長は、西野氏を新監督に選んだ理由について聞かれ「緊急事態だから、西野さんにお願いした。今までの準備を知っているからこそふさわしいからお願いした」と語った。一方で、「このタイミングだから西野監督…もっと前だったら西野監督じゃなかったかも知れない。それくらいの状況になっていたと認識した」と日本代表が危機的状況にあることを強調した。

 本大会まで残り2カ月…アトランタ五輪代表やJ1の柏レイソル、ガンバ大阪などを率いた手腕はあるものの、ここまでの短期間でチームを作った経験は、西野氏にもないのではないか? と質問が出た。田嶋会長は「短い時期だからこそ、西野さんをお願いした。得手不得手とか、そんなこと言っていられない。実質3週間で出来ることをやるということでこの決断をした」と力を込めた。

 西野氏に監督の打診をしたのは、4月1週目の前半で、名古屋で会って話したといい、6日にも会ったというが、最終的な打診は、ハリルホジッチ氏にパリで解任を通知した7日以降にしたという。「(西野氏は)すごく慎重な方なので、いろいろなことを考えて結論を出した。最終的にはハリルホジッチさんに言った後と決めていた。土曜のパリの後です」と明かした。【村上幸将】