【アンマン=松尾幸之介】19年女子W杯(ワールドカップ)フランス大会予選も兼ねたアジア杯は今日10日、1次リーグB組で日韓戦が行われる。勝てば8大会連続のW杯出場が決まるなでしこジャパンの前に立ちはだかるのが、今季INAC神戸に加入し、そのルックスから「韓国のビーナス」と称される韓国代表MFイ・ミナ(26)だ。このほど日本でのプレーと日本戦に懸ける意気込みを語った。9日は会場で公式会見と練習が行われた。

 日本とW杯出場権とアジアの頂点を争うことになった。所属する神戸にはFW岩渕ら日本代表も多い。

 イ・ミナ 意識してしまうと、パフォーマンスに影響が出てしまう。なるべく何も考えないように頑張っています。気まずさはないですが(岩渕ら)チームメートとは代表の具体的な話はあえてしていません。

 初の海外移籍。フィジカル重視より、俊敏さと細かなパスで攻める日本サッカーに強い関心があった。ドイツのクラブから2年連続で届いたオファーにも首を縦に振らずにいた中、舞い込んだ神戸からの誘い。決断は早かった。

 イ・ミナ 日本の技術的なサッカーが好き。自分もそこで勉強したらレベルアップできるかなと感じた。 空いたスペースに鋭く飛び出すスピードと、ワンタッチで繰り出す正確なパスが武器。昨季は韓国リーグで得点ランク2位の14ゴールを挙げ、10アシストも記録。美貌と確かな実力で韓国では1000人以上のファンクラブも存在する。3月21日のなでしこリーグ開幕戦に先発でデビューし、多くのファンと写真撮影に納まった。今大会では初戦のオーストラリア戦で後半28分までプレー。献身的な動きでチームを支えた。

 イ・ミナ 見た目だけではなく、スペースを突いた突破や相手の裏を突いたパスなどプレーも見てほしい。W杯出場権が懸かっているので得点やアシストも大事ですが、まずはチームが勝てるよう頑張りたい。

 念願の日本デビュー後初となる日本戦へ向け、正直な気持ちも明かした。

 イ・ミナ 日本の方はもちろん日本のチームだけ応援していると思います。でも、イ・ミナは応援してください。

 ビーナスが日本の前に立ちはだかる。

 ◆イ・ミナ 李■娥。1991年11月8日生まれ、韓国・大邱出身。08年U-17女子W杯ニュージーランド大会、10年U-20女子W杯ドイツ大会に出場。永進大から12年に韓国リーグの現代製鉄レッドエンジェルズに入団。同年から韓国代表。ニックネームはミナちゃん。158センチ、50キロ。血液型AB。

※■は王ヘンに民