サッカー日本代表の前監督を務めたハリルホジッチ氏が日本サッカー協会(JFA)に名誉毀損(きそん)を理由に、謝罪と慰謝料1円を訴えている訴訟の第1回口頭弁論が東京地裁で行われた。

 その後、代理人弁護士を通じて、27日付でのハリルホジッチ氏のコメントが発表された。

 「まず、サムライブルーの選手の皆さん、及び西野さんに対し、W杯での勇気とパフォーマンスに私からの喜びの気持ちをお伝えしたいと思います。

 W杯直前に起きた状況からして、容易なものではなかったと思っています。しかしながら、私たちが3年にわたり取り組んできたことは無駄ではなく、田嶋氏と協会の決定によっても、私自身のやってきたことについても、完全に否定されることにはならなかったと考えています。私自身も戦略やチームの構築を準備しており、最後まで皆さんとご一緒できなかったことが悔やまれます。

 W杯の後、私としてもやはり今回の裁判は続けるべきであると考えました。日本代表の選手の皆さんは、W杯において、忍耐と敬意という日本において重要な価値を証明してくれました。これに対し、私になされた発言はそのような価値と真っ向から対立するものであり、日本代表チームが証明してくれたスポーツ精神と真逆のものでありました。

 新しく監督に就任された森保さんには、私自身も監督に任命されたことを心よりうれしく思っています。素晴らしい日本のチームのため、十分に独立した立場でその任務を全うできること、及び代表監督として、協会には、代表から最低限の敬意を持って接せられることを願っています。森保さんに対しては、今後のご成功を心より祈っております」