日本代表MF南野拓実(24=ザルツブルク)が、初の国際大会で得た経験を次につなげる。

アジア杯決勝後の2日未明、ドバイ空港を出発。決勝のカタール戦では今大会初得点した。攻守に奮闘し、貢献度の高かった南野は先発6試合目で初ゴールを挙げたが「意味ないですね。負けたので。やっぱり日本にとってこの大会は優勝しないと意味ないくらいで僕も戦っていた」と悔しがった。

1カ月以上代表合宿に参加したのは初めて。森保ジャパンの中枢として日の丸を背負う意味をあらためて知った。「代表のユニホームを着てもっとプレーしたいと思った。その分悔しさも大きい。次こういう機会があったら、絶対に何かを勝ち取って帰れるようにしたい」。短期決戦の過ごし方、特に先輩の雰囲気作りには刺激を受けた。「自分がそういう立場になったらやっていければ」と新たな感情も芽生えた。

結果は準優勝。頂点を目指してきた中で納得はしていない。だが、堂安や冨安らとともに若手として決して無駄な経験ではなかった。

南野は「この悔しさをここで終わらせちゃいけない。これがあったからこそ成長できたって言えるくらい。ここで終わってはいけない」。堂安も「優勝していないので、正直得たものはないと思う。優勝するために来たし、それしか考えていなかった。経験とか成長とかそういうために来たわけではないし、だからこそ自分のせいだな、自分の責任だなと思う」と唇をかんだ。

これから先の日本代表を背負う覚悟があるから出る言葉。代表で初めて経験したこの悔しい思いを糧に、はい上がっていくはずだ。【小杉舞】