日本サッカー協会は24日、招待参加する南米選手権(6月14日開幕・ブラジル)に臨む日本代表23人を発表し、MF安部裕葵(20=鹿島アントラーズ)ら東京オリンピック世代の16人が実質初のA代表に名を連ねた。

初のA代表招集も、安部は冷静だった。「ただ『代表での生活を楽しもう』というのは良くない。競争や他のチームとの戦いで楽しさを感じられる遠征にしたい」と力強く言い切った。

開催中のU-20ワールドカップ(W杯)には出場せず、A代表で南米選手権に挑むことになった。「日本は『アンダー世代は強い』と言われているが、20歳を過ぎてからの伸びしろが海外とは桁違い。僕は20歳ですけど、本当に時間がない。そういう相手と近い環境に身を置くことが大事。だからすごく楽しみ」と前向きに捉えている。

昨年12月にはクラブW杯に出場し、南米王者リバープレートと対戦。0-4と完敗し、「違うスポーツのような感覚だった」と力量差にがくぜんとした。「僕の知らない戦い方だった。(南米選手権では)アドリブで自分の能力を表現することが大事。今の自分が持っていない感覚を、いかにとっさの判断で出せるか」。地球の裏側で雪辱を果たす。【杉山理紗】