元サッカー女子日本代表で世界のサッカー界のレジェンド、澤穂希さん(40)が9日、パリ近郊で行われた、なでしこジャパンの練習場を訪れ、後輩たちを激励した。

なでしこは10日(日本時間11日未明)に女子ワールドカップ(W杯)フランス大会の1次リーグ初戦となるアルゼンチン戦を迎える。澤さんもフジテレビ系列の生中継で解説を務めるためフランス入りしており、この日初めて練習場を訪問。グラウンドに到着した選手たちは報道エリアから手を振る澤さんを見つけると驚きの表情を見せ、笑顔で手を振り返した。

澤さんが主将を務めて優勝を果たした11年ドイツ大会など、かつて代表で共に戦ったDF鮫島彩、熊谷紗希、FW岩渕真奈の3人は、われ先にと澤さんのもとへダッシュ。柵越しにハグを交わし、あとから歩いてきたMF阪口夢穂や中島依美も加わり、再会を喜んでいた。

選手が練習のためにピッチに出たあとも、澤さんが15年末の引退時にプレーしていたINAC神戸レオネッサに所属するDF三宅史織とMF杉田妃和があいさつ。会話を交わした。前回大会まで6大会連続出場の世界記録を持ち「苦しい時は私の背中を見て」と味方を鼓舞した大先輩の突然の訪問に、選手たちも元気をもらった様子だった。(パリ=松尾幸之介)