ワールドカップ(W杯)フランス大会に参加中のサッカー女子の日本代表「なでしこジャパン」が、20年東京オリンピック(五輪)アジア最終予選の行われる来年3月に海外遠征を検討していることが10日、分かった。地元開催となる五輪での悲願の金メダル獲得へ、アジア外の強豪との手合わせで最終調整を行う。

日本協会関係者によると、同予選はあくまで五輪出場国を決めるための“予選”という位置付けで、開催国としてそのまま本戦に出場する日本は、オープン参加などでも出場することが認められていない。今大会のアジアの出場枠は日本を含め、わずか3枠。16年リオ五輪アジア最終予選では敗退を喫するなど、五輪出場をかけた争いは年々激しさを増しており、貴重な真剣勝負の場を補うためにも、予選のない同期間を有効活用していく。

来年3月上旬は国際Aマッチデーとして、最大3試合の開催が認められている。遠征先はまだ最終調整中だが、16年4月からの高倉麻子監督体制では毎年訪れている米国などが有力とみられる。世界を相手に万全の準備を積む1年を経て、地元開催の五輪へと弾みをつける構えだ。