MF南野拓実(24=ザルツブルク)が19年2月1日アジア杯決勝カタール戦以来のゴールを挙げた。代表通算6点目。

森保ジャパン発足以来中心となっているMF中島、堂安との「三銃士」の1人は、トップ下として存在感を発揮した。1-0の前半30分。中島からパスを受けたDF酒井の右サイドからの折り返しを、フリーで受けた。右足で押し込み、ゴールネットを揺らす。パラグアイ相手に2点目を追加し、仲間と喜んだ。「あとは流し込むだけだった。アシストに感謝したい。自分も結果を残せて良かった」と爽快な表情だった。

3人では今夏、唯一の残留を選んだ。中島はポルト、堂安はPSV、ともに名門へ移籍した。南野にも複数クラブからのオファーはあった。だが「欧州チャンピオンズリーグ(CL)に出るチャンスがあるということが魅力的。CLをいい経験ではなく、そこで実力を示したい」と、ザルツブルクでの6季目のプレーを決断。もちろん「次の高いレベルにいきたい気持ちもありますが」とステップアップへの思いもある。胸を張って新たな道へ踏み出したい。日本代表での高いパフォーマンスを示すことも、全てにつながると信じている。

三銃士の連係の成熟度は、1年たって増している。この日はFW大迫を生かす動きが何度も見られた。前半23分の大迫の先制ゴールも、起点となった中島と堂安のコンビネーションで相手を崩し、絶好機を演出。「お互いに意識しながら動き合ったし、やりやすさを感じた」と、1トップとの息の合ったプレーに納得した。準優勝だったアジア杯での教訓は、試合を左右する先制点。「だからこそ相手の勢いを受けずに、僕らがアグレッシブにプレーできれば」。勢いづいて乗り込む敵地でのW杯予選のスタートに、不安はない。【保坂果那】