【ドゥシャンベ(タジキスタン)=松尾幸之介】サッカー日本代表(FIFAランキング31位)は15日にW杯カタール大会アジア2次予選のタジキスタン戦(同115位)を迎える。

サッカー担当記者がドゥシャンベにあるスタジアムに潜入。同地でタジキスタンと戦うのは8年前のW杯ブラジル大会アジア3次予選以来。そこには当時とは違った景色が広がっていた。

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カラッと晴れたドゥシャンベの空の下、試合会場となるセントラル・スタジアムでは4日後に迫る決戦へ向けた準備が着々と進んでいた。スタジアム周辺をほうきで掃く女性、スポンサーの看板を設置する男性たちがめまぐるしく動き回っている。

真っ先に目に入ったのは、青々とした人工芝のピッチだった。8年前は大雪の翌日の試合で、天然芝のコンディションは悪く、パスサッカーを得意とする日本は苦戦した。人工芝は2センチほどの硬めの材質の芝に、0・5センチほどの黒いチップが敷き詰められている。会場を見回っていると地元のクラブチームがスタジアムで練習を始め、軽快なボール回しで調整を行っていた。

現地で取材を進めると、スタジアム関係者が「日本と戦った後、人工芝に張り替えられた」と教えてくれた。確かにお尻の部分に穴の空いたプラスチック製の座席や、今にも崩れそうなスタジアム正門の飾りなどとは違い、ピッチは真新しく浮いた印象さえ受けた。

10月にアウェー戦を戦ったミャンマーのようにスコールなどもない過ごしやすい気候で、試合当日も晴れ予報。代表初ゴールを狙う18歳MF久保は「(人工芝は)全然苦手じゃない。むしろ、最近までやっていたのでやりやすい」と話しているという。かつて所属した東京の下部組織の練習場は人工芝で、U-15日本代表時代には人工芝で同モンゴル代表と戦い、1試合5得点したこともある。10日のモンゴル戦は不出場でタジキスタン戦の起用が濃厚なだけに、メモリアルゴールに期待したい。