なでしこジャパンは10日のウクライナ戦、13日のメキシコ戦と、東京五輪メンバー選考を兼ねた2試合を終えた。日刊スポーツ独自の視点から五輪メンバーを予想し、「なでしこ考察」と題して、これまでの起用法から本番の戦いを2回にわたって考える。

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東京五輪メンバー18人を考える連載の後編は、サイドハーフ(SH)とFWに焦点を当てる。SHは4枠、FWは3枠と仮定して、人選を考えてみた。

SH 左サイドは長谷川と遠藤、右サイドは籾木と18歳の木下を抜てきか。遠藤は今年に入り代表から遠ざかっていたが、13日のメキシコ戦で一気に評価を上げた。スピードに乗ったクロスという分かりやすい武器は、細かくパスをつなぐなでしこの攻撃でアクセントになるはず。10日のウクライナ戦で2発の鮮烈デビューを果たした塩越も捨てがたいが、勢いがあり途中出場で流れを変えられる木下に期待したい。ボランチの中島や杉田もSHができ、高倉監督は幅広い選択肢を持てそうだ。

FW 菅沢、岩渕、そして田中を推したい。前者2人は不動の2トップでメンバー入りは間違いないが、6月の2試合で決定力に不安の残った田中は評価が分かれるところだが、代表経験と実績がある。SHの塩越はFWでも候補にあがる。本人は合宿で成長の手応えを得たといい「今までやってきたことはやりきれた。どちらに結果が転がっても、これから成長できるのは間違いない」と話した。

メンバー発表は18日。合宿は16日で最終日。大逆転で生き残る選手は現れるか。【杉山理紗】(おわり)