池田太監督(51)率いる新生なでしこジャパン(女子日本代表)が18日、千葉県内で始動した。体力テストや週末のリカバリーメニューを中心に、約1時間ピッチでにぎやかに調整した。25日までの候補合宿で、男子チームとの練習試合も予定している。23年女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会と24年パリ五輪に向けて、池田監督は選手になでしこの歴史をまとめた映像を見せ、「これからの未来を一緒に作っていこう」と語りかけた。

メダル獲得を目指した東京五輪での敗退を受けて、高倉前監督からチームを引き継いだ。招集した23人中、五輪メンバーは半数以下の10人。個の判断を尊重する前チームの強みは生かしつつ、18年U-20女子W杯で日本を優勝に導いた指揮官は「仲間同士でも(互いのプレーが)チームの狙いに比べてどうか、判断できるようなコンセプトは積み上げたい」と、最低限の規律は重視する意向だ。

11月には国外で親善試合を行う方向で、1月にはW杯予選を兼ねたアジア杯(インド)を戦う。池田監督は「攻撃や守備をピンポイントでトレーニングするより、どういうサッカーを目指すのか、このキャンプでは全体像を伝えたい」と、1歩ずつチームを作り上げていく。【杉山理紗】