【シドニー=岡崎悠利】サッカー日本代表(FIFAランキング23位)がアウェーでオーストラリア(同37位)に2-0で勝ち、7大会連続7度目のW杯出場を決めた。

B組2位の日本は同3位のオーストラリアとの直接対決を制し、29日の最終節ベトナム戦(埼玉スタジアム)を残し、勝ち点21位で2位以内を確定させた。

8万人収容の会場は半数程度の入りで日本サポーターは1000人ほど。重圧がかかる厳しいアウェーの雰囲気の中、激しい雨も降った。日本は前半から好機をつくり、左FW南野拓実が立て続けに惜しいシュートを放ったが、ゴールバーに嫌われ得点ならず。0-0で折り返した。

後半も一進一退の攻防が続き、均衡が破れない。35分にはMF守田英正が右サイドを抜け出し、中央の南野へパスを通したが、南野のシュートは相手選手にブロックされた。

そして後半44分。後半39分から途中出場のMF三笘薫が、DF山根視来の折り返しを右足で蹴り込み決勝点を挙げた。三笘はロスタイムにもドリブルから右足を振り抜き、ダメ押しの2点目。最終予選を6連勝で飾った。

4カ月ぶりの代表復帰となったDF吉田麻也(サンプドリア)が国際Aマッチ114試合で長谷部誠と並び歴代6位に浮上した。3度目のW杯出場となる主将は「ホッとしています。これでもうちょっと代表でプレーできるかなと思います」。

この日は日本での中継は有料ネット配信のみで、テレビ放送はなかった。東京の中継スタジオから元代表監督の岡田武史氏から「ありがとう」と声をかけられると、吉田は目に涙を浮かべ「本当にうれしいです」と繰り返した。また、殊勲の三笘は「ゴールを決めてこい、と言われ、それができた」と胸を張った。

W杯アジア予選での過去の敵地オーストラリア戦は2分け1敗で全て失点していただけに、今回が初めての無失点勝利となった。

なおW杯カタール大会(11月21日~12月18日)の組み合わせ抽選会は4月1日(日本時間2日午前1時)にドーハで行われる。大会には32チームが参加。砂漠気候で夏場の気温が高いため、従来の夏開催でなく、過去に例がない冬開催で実施される。