日本代表「なでしこジャパン」(FIFAランキング8位)が8-0でアルゼンチン(同31位)に大勝した。
なでしこは8強入りした今夏の女子W杯で得点王に輝いた宮沢ひなた(マンチェスターU)こそ無得点だったが、長谷川唯(マンチェスターC)と清家貴子(三菱重工浦和)がそれぞれ2ゴールを挙げるなど4-3-3の新布陣が機能。W杯後初めての試合で、10月26日からのパリ五輪アジア2次予選へ弾みをつけた。
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なでしこは守備的な5バックになることも多かった女子W杯での3-4-2-1から、格下アルゼンチンを相手に4-3-3システムを採用。センターバックだった熊谷が中盤の底に入り、W杯でボランチを務めた長谷川が一列前のインサイドハーフに上がることで本来の攻撃力を発揮した。
前半39分のチーム4点目は長谷川が敵陣中央に走り込んで田中美のスルーパスを受け、寄せてきた相手をドリブルでかわして右足シュートを突き刺した得意のパターン。長谷川は「今日の(弱い)相手では評価は難しい」と前置きしつつ、大量得点を生んだ新システムについて「本当にポジティブ」とうなずいた。
10月のパリ五輪2次予選で日本はC組でインド、ウズベキスタン、ベトナムと対戦。出場枠2をかけた最終予選は来年2月に行われる。長谷川は「このチームなら本当に上に行けると思うので、次の予選に向けてしっかり準備をして戦いたい」と意気込んだ。
○…今夏の女子W杯で5ゴールを挙げて得点王となり、大会後にマンチェスターUに移籍した宮沢は不発に終わった。4-3-3の左ウイングとして先発し、後半14分までプレー。惜しいチャンスもありながら、本領発揮とはいかなかった。「賞に恥じないよう、上を目指してやっていければ。自チームで頑張らないと」と新天地での活躍を誓った。