【グラスゴー(英国)28日(日本時間29日)=佐藤成】ワールドカップ(W杯)北中米大会(6月11日開幕)まであと2カ月半と迫る中、日本代表(FIFAランキング19位)がアウェーでスコットランド代表(同38位)を1-0で下した。途中出場のMF伊東純也(ゲンク)が後半39分に決勝点を挙げた。
W杯出場国とのテストマッチ。98年フランス大会以来、28年ぶり8度目の本大会出場を決めた堅守速攻型のスコットランドを相手に、交代枠は異例の11人となった。選手選考やチームの底上げの両面で重要な一戦。先発メンバーは、1年ぶりに復帰したDF伊藤洋輝(Bミュンヘン)や、MF佐野航大(NECナイメヘン)が名を連ねた。左ウイングバックに入ったMF前田大然(セルティック)が主将を託された。
いきなり存在感を見せつけたのは、負傷から戻ってきた森保ジャパンの守護神、GK鈴木彩艶(パルマ)だった。
前半8分、右MFマギンのクロスからMFマクトミネー(ナポリ)にフリーで至近距離からワンタッチシュートを打たれたが、左手1本でセーブ。ポストを当たったボールはゴールライン際を転がり、得点を許さなかった。これぞ彩艶というべきビッグセーブだった。ただ前半のピンチはこの1本のみ。ハイプレスから相手ゴールに迫った。
日本は前半29分の佐野航のミドルシュートを皮切りに、敵陣に押し込む時間帯を作り続けた。同38分にはMF鈴木唯人(フライブルク)のパスから佐野航がシュートを狙う。相手にカットされたが、こぼれ球をMF田中碧(リーズ)が右足シュート。ゴールバーを直撃し、得点とはならなかった。同42分にはカウンターから前田のパスを受けた鈴木がペナルティーエリア内へ持ち込み決定機を迎えたが、右足シュートはGK正面でキャッチされた。
0-0で折り返した後半開始、負傷もあって昨年9月以来の代表復帰となったMF三笘薫(ブライトン)ら3選手を投入。期待の三笘は左シャドーに入った。
後半に入り、前への推進力を発揮するスコットランドの攻勢を受けた。後半10分には左DFロバートソン(リバプール)に持ち込まれ、左足シュートを打たれた。ゴール枠に鋭く飛んだボールを鈴木がまたもビッグセーブ。均衡を保った。
後半17分には伊東、MF堂安律(Eフランクフルト)FW上田綺世(フェイエノールト)MF中村敬斗(Sランス)のアタッカー4選手が同時投入された。1点を奪いにかかった。
後半20分には右CKを起点にゴール前左から三笘がゴール右隅へコントロールシュートを放った。惜しくもわずかに外れた。同22分には上田の巧みなポストプレーから三笘が右の伊東へスルーパスを通す。伊東が持ち込みシュートしたが、GKガンにブロックされた。同24分には中村のパスから三笘がエリアでシュートしたが、右へ外れた。日本が好機を立て続けに作った。
後半33分には初招集の塩貝健人(ウォルフスブルク)もデビュー。上田と2トップを組み、アンカーに攻撃力あるMF鎌田大地(クリスタルパレス)を置くなどより攻撃的な配置で実験した。
そして後半39分、中村と三笘の左からの連係で崩し、オーバーラップしたDF鈴木淳之介(コペンハーゲン)のクロスを配球。塩貝が残したところ伊東がキックフェイントでタイミングを外して右足を振った。相手GKの足に当てながらもボールはインゴールへ転がった。ついに均衡を破った。終盤の攻撃的なフォーメーションがズバリ当たり、敵地で価値ある勝利を挙げた。
森保一監督は「W杯に出場するチームに対して、守備の堅いチームに対して、最後は形を変えて点を取りに行く。そして点を取れたのは自信になります」と収穫を口にした。
チームは31日(日本時間4月1日)にロンドンのウェンブリー競技場でイングランド代表(同4位)と対戦する。

