清水エスパルスはアウェーでサガン鳥栖と対戦し、1-2で敗れた。エースFW鄭大世(33)が練習で負ったケガで先発を外れ、FW長谷川悠(30)とFW金子翔太(22)が2戦ぶりに2トップを組んだ。前半を0-2で折り返し、後半14分に長谷川が1点を返したが、3戦ぶりの黒星。清水ユースのMF滝裕太(17)は、リーグ戦で初めてベンチ入りをしたが、出番はなかった。

 清水をアクシデントが襲った。先発メンバーのFWに名を連ねたのは、身長187センチの長谷川と同163センチの金子の“凸凹2トップ”。今季チームトップの8得点を挙げている鄭が、試合前日4日の非公開練習中に左ふくらはぎを痛めていたからだ。それでも患部をテーピングしてチームに同行した。だが、先発を外れて、練習前のアップにも加わらなかった。中3日の9日にはホームC大阪戦を控えている。チーム関係者は「連戦を考慮してのことです」と説明した。

 エースを欠いたチームは、前半6分に右サイドで相手にFKを与えて先制点を許した。4月16日大宮戦(1-1)以降PKを除いてはセットプレーから失点していなかったが、守備にほころびが生じた。さらに同20分にも失点し、苦しい展開となった。

 前半はチャンスを作りながら決めきれなかったが、長谷川が一瞬で空気を変えた。後半14分、キャプテンマークを巻いたMF竹内涼(26)のクロスに長谷川が頭を合わせ、ゴール右隅に決めた。大宮時代の12年以来5年ぶりとなるリーグ2戦連発。「夏場の連戦が大事。もっとチャンスを作って、流れの中でシュートを打ちたい」と話していた通り、結果を残した。

 1点差に迫り、小林伸二監督(56)は、MF村田和哉(28)、FW北川航也(21)ら攻撃的なカードを切った。最後はDFカヌ(31)も前線に上げてパワープレーを仕掛けたが、決定力を欠いた。鄭とFWチアゴ・アウベス(24)の主力2トップが不在の中、チームの底力を見せられなかった。【保坂恭子】