清水エスパルスに来季新加入することが決定した清水ユースのFW平墳(ひらつか)迅(18)、MF滝裕太(18)、DF伊藤研太(18)の3人が19日、静岡市内で会見を行った。清水ユースからトップチームへの3人同時昇格は、FW北川航也(21)らの2015年シーズン以来3年ぶり。大きな期待を背に「新三羽がらす」が、厳しいプロの世界へ飛び立つ。

 高校の制服を着た3人は、緊張した面持ちで会見場に入った。報道陣を前に、左利きのストライカー平墳が抱負を語った。

 「FWは結果が求められるポジションなので、より多く決められるように、日々努力をしたいです」

 高円宮杯プレミアリーグEASTでは7得点。内藤直樹強化部長(49)は「練習参加した中でも、しっかり特長を出してプレーできていた」と評価した。

 滝の目標は、ブラジル代表のネイマール(25=パリサンジェルマン)だ。

 「観客を魅了するようなプレーをしたい。パス、ドリブル、シュートでチームの勝利に貢献したい」

 3人は今季のキャンプからトップチームの練習に参加し、4月にはJリーグ公式戦に出場できる2種登録を済ませ、ルヴァン杯、リーグ戦でメンバー入りも果たした。その状況も踏まえ、伊藤は謙虚に言った。

 「(トップの練習で)守備面はまだまだ足りないと感じたので、1日を大切に頑張っていきたいです」

 清水ユースからの3人同時昇格は、15年シーズン以来。そのメンバーの北川は今季17試合出場で3得点。MF水谷拓磨(21)はJFLのFC今治に、MF宮本航汰(21)はJ2長崎に期限付きで移籍している。下部組織での争いに勝って昇格を果たしても、来季からプロとして厳しい生き残りの戦いが待っている。

 平墳は言った。「これから厳しくなるけど3人で努力して、レギュラーをつかみたい」。伊藤も「(北川ら)3人を超えるように、頑張りたいです」と意気込んだ。若きオレンジ戦士が、清水の将来を担っている。【保坂恭子】

 ◆平墳迅(ひらつか・じん)1999年(平11)5月19日、岐阜県大垣市生まれ。SC岐阜VAMOSから清水ユース入り。180センチ、77キロ。

 ◆滝裕太(たき・ゆうた)1999年(平11)8月29日、三島市生まれ。アスルクラロ沼津から清水ジュニアユース入り。167センチ、56キロ。

 ◆伊藤研太(いとう・けんた)1999年(平11)5月12日、愛知県豊田市生まれ。名古屋グランパス三好FCを経て、清水ユース入り。176センチ、62キロ。