前節は、首位サンフレッチェ広島がアウェーで最下位の名古屋グランパスとスコアレスドローだった一方、2位のFC東京は横浜F・マリノスに5-2で大勝して勝ち点差が7、3位の川崎フロンターレもV・ファーレン長崎に1-0で勝って勝ち点差を8に、それぞれ詰めた。

 広島はホームで12位の浦和レッズと対戦する。公式戦は9勝8分け24敗、ホームでも6勝6分け8敗と過去のデータでは苦しんでいるが、今季の公式戦は1勝1分け1敗の五分だ。ただ、3月4日のホーム戦に2-1で勝ったものの、ルヴァン杯では4月4日のホーム戦は0-0、5月16日のアウェー戦では0-1で敗れ、1次リーグ敗退に追い込まれた。城福浩監督は、ルヴァン杯敗退後の会見冒頭で「浦和におめでとうと言いたい」と口にしたものの「本当に悔しい思いをした」、「あと2つ、大会がある。これを2つとも取りにいくつもりでやりたい。中3日でリーグ戦があるので、今日の悔しさをぶつけたい」とJ1、天皇杯の2冠獲得を誓った。それだけに、ホーム戦で負けるわけにはいかない。

 東京は広島の1日前の17日に、15位の長崎をホームに迎え撃つ。公式戦初対決となった4月8日のアウェー戦は、FWディエゴ・オリベイラのハットトリックなどで5-2で大勝した。同戦でゴールを決めたFW永井謙佑は、前節横浜戦の後半ロスタイム5分に快足を飛ばしてGK飯倉大樹をかわしてシュートも、ボールは枠を外し、自らがゴールに飛び込んでしまい、長谷川健太監督から「最後は謙佑が自分でゴールに入って、ボールが入らない」と突っ込まれた。汚名返上? のためにも、長崎戦では、広島にプレッシャーをかける意味でも、ゴールを決めたいところだ。

 川崎Fは11位の湘南ベルマーレとアウェーで対戦する。1勝2分けと、ここ3戦、負けておらず分はいいが、湘南は前節、ヴィッセル神戸に3-0で快勝し、Jリーグデビュー戦となったスペイン代表MFアンドレス・イニエスタに土をつけ、勢いに乗っている。曹貴裁監督も「見ていて選手が頼もしかった。すばらしかった」と語る会心の勝利を挙げただけに、川崎Fも油断禁物だ。

 イニエスタを擁する6位の神戸は、ホームで14位の柏レイソルと対戦する。柏には3連敗を含む2分け8敗と10戦勝ちなしで、ホームでも2分け2敗と苦しんでいる。ただ、イニエスタ加入で2連敗するわけにはいかない。

 17位サガン鳥栖は前節ベガルタ仙台戦で、元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスがJリーグデビューを果たしたが、0-1で敗れた。今節は10位のジュビロ磐田とホームで対戦する。磐田には3連敗を含む5戦勝ちなしでホームも2連敗中だが、トーレスを擁し、ホームで2連敗は許されない。金崎との2トップでトーレス初勝利を決めたいところだ。