川崎フロンターレDF佐々木旭(24)が「珍ゴール」で6試合ぶりの勝利に導いた。

1-1の後半4分。自陣ペナルティーエリア内で相手の攻撃を防ぎ、大きくクリア。「自分の前が空いていたので、出ていった」とサポートへ走ると、MF橘田健人(25)からパスが届いた。

ピッチ中央からドリブルを開始し、気づいたら約40メートルを独走。敵陣ペナルティーエリアに入り右足を振り抜くと、ボールは相手GK西川の手をはじき、ゴール左上に突き刺さった。

センターバック(CB)の位置からクリア、ドリブル、シュートとすべてをこなすスーパーゴール。今季初得点が決勝点となった。

鬼木監督からも「CBがあのようにドリブルで行くのが大好き。最後パスを出すかと思ったけど、相手をよく見て決めてくれた」と絶賛された。

FWの気持ちが分かった。得点者がよく口にする「自分の点よりもチームの勝利が…」というコメントに疑問を持っていた。しかし、自ら決勝点を決め「点を取った人の気持ちが分かった。なんかホッとする感じ」。

前日、FW陣のシュート練習に紛れ込み、2本シュートを打った。前日のよい感触のまま「今日も思い切り打とうと思ったら入った」と、“潜入”の成果が生きた。

DF陣にもけが人が多く、今季は16位と苦しい戦いが続く。この日もCBとして先発し、試合途中からはサイドバック(SB)にポジションを変更。

さまざまな役割が求められるが「どこで出ても100パーセントの力で勝利に貢献する」。攻撃でも「1年で5点取りたい」と、攻守両面でチームを上位に引きあげる。【飯岡大暉】

【J1】横浜-磐田、新潟-広島、川崎F-浦和、町田-柏、名古屋-神戸など/スコア速報