前節までで勝ち点41で並び、上位進出へ互いに負けられない1戦は両者譲らず、引き分けに終わった。

開始から押し気味に試合を進めたのは浦和レッズ。連動したプレスで相手の攻撃を限定し、DF槙野智章らが確実に芽をつむ。19分には右サイドでの競走に勝ったDF橋岡大樹のクロスにFW興梠慎三が飛び込んでチャンスを得るも、右足で合わせたシュートはサイドネットだった。

そして先制点は24分。中盤左サイドでMF長沢和輝がボールを持つと、逆サイドから橋岡が手を挙げながら猛スピードでペナルティーエリア内へ。長沢のピンポイントのクロスに頭で合わせ、ベガルタ仙台の日本代表GKシュミット・ダニエルの頭上を越えてゴールへ吸い込まれた。今季ユースから昇格した橋岡のプロ初ゴールだった。

ホームの仙台もやり返す。同40分、左からのFKにDF板倉滉が頭で合わせてゴール左に決めた。東京五輪世代のU-21日本代表で主力として活躍する21歳が気を吐き、1-1で後半に突入した。

後半12分、浦和にハプニングが起きる。相手選手のシュートを止めに入った青木が接触で足を痛め、立ち上がれない状態に。担架で運び出され、急きょMF阿部勇樹がピッチに入った。

勝ち越し点が生まれない後半32分、浦和はけがから復帰したオーストラリア代表FWアンドリュー・ナバウトを、仙台はFWハモン・ロペスをそれぞれ最前線に投入した。浦和は42分に右サイドから崩し、MF柴戸海、阿部、FW武藤雄樹とつないで走り込んだDF宇賀神友弥が強烈なミドルシュート。ただこれをGKシュミットがファインセーブと、意地の競り合いが続いた。

接触によるプレー中断も複数回あり、ロスタイムは7分という長時間に。終了間際には浦和が宇賀神のミドルシュートから決定機を迎えるも、詰めた槙野が決めきれず。最後まで一進一退の攻防が続いたが決勝点は生まれず、勝ち点1を分け合う結果になった。