法大が駒大に競り勝ち、42年ぶり3度目の栄冠を手にした。

法大はエースでU-21日本代表FW上田綺世(あやせ、2年、鹿島学園)が初戦で左肩を負傷。準々決勝から途中出場が続いており、この日も0-0の後半15分にピッチに入った。上田は「自分が前向きに攻めることで、流れを引き寄せようと思っていた」。前線でボールを収め、積極的にゴール前に入り込み、2本のシュートを放ち駒大ゴールを脅かした。

上田は得点はなかったが、投入から12分後に決勝点が生まれた。J3ギラヴァンツ北九州に内定しているFWディサロ・燦・シルヴァーノ(4年、三菱養和ユース)が、MF森俊貴(3年、栃木ユース)のシュートがバーにはね返ったところを、右足で流し込み決勝点を挙げた。上田は「僕が点を取れれば良かったですけど、チーム的に流れを変えて、僕のおかげか分からないですが得点が生まれたのは良かった」と振り返った。

ディサロは今大会初得点で大会MVPに輝いた。日本人の母とイタリア人の父を持ち、イタリア語と日本語、英語が堪能だ。決勝点の場面に「自分がゴールを取りたいという気持ちが、こぼれ球を読んだと思います」と振り返り、来年からのプロ人生に「結果的に優勝してMVPも取れた。プロでも点を取る姿勢にこだわっていきたい」と話した。