来季からJ3ブラウブリッツ秋田を指揮する吉田謙新監督(49=前J3沼津監督)の就任会見が19日、秋田市内で行われた。

最初に監督就任の感謝の気持ちを伝えると、「クラブ一体、選手一体、秋田県一体でよじ昇りたい」と言葉に力を込めた。

吉田監督は現役時に甲府などでプレー。99年から沼津(静岡)の下部組織で指導者人生をスタートさせ、15年から今季までトップチームの監督を務めた。16年にクラブを初のJ3昇格に導くと、17年は3位、18年は4位と安定して好成績を残し、18年には「J3優秀監督賞」を受賞した。岩瀬浩介代表取締役社長兼強化部長(38)は「J3の3年間で実績を残した吉田監督なら、秋田のスタイルを体現できると思い、オファーした。一番は勝利への執念を評価した」と人選までの経緯を語った。

秋田は17年にJ3優勝を果たしたが、18年のJ2クラブライセンスが交付されずに昇格を見送られた。以降はJ2ライセンスを交付されたが、ともに8位で昇格を逃した。吉田監督は最大目標の昇格とともに、「サッカーの目標はゴール。シンプルに前に行くことをしっかりやりたい。子どもたちに良いものを伝え続けて、秋田でプレーをしたいということを築きあげることも大切」と裾野を広げていくことも見据える。同監督の意向を踏まえて補強を続け、来年1月中旬から秋田で始動予定。新体制のサッカーを浸透させていく。【相沢孔志】