ヴィッセル神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ主将(35)が、12日のACL初戦ジョホール・ダルル・タクジム(JDT=マレーシア)戦に先発出場することが確実になった。11日、試合会場の本拠地ノエスタで公式会見が行われ、フィンク監督が明言。クラブ、イニエスタにとっても歴史的なACL初戦を白星で飾る。

格が違うとはいえ、バルセロナ時代に欧州CLで4度優勝経験があるイニエスタが、今度はACLデビューを果たす。その歴史的一戦で先発出場が確実になった。フィンク監督は会見で「本人の状態や試合の流れを見て最後までできるか判断したい。彼は試合を決定付けられる特別な存在」と、先発起用にこだわる姿勢を見せた。

初優勝した8日の富士ゼロックス・スーパー杯横浜F・マリノス戦で、フル出場したイニエスタにとって中3日は強行軍。それでもドイツ人指揮官は「優勝するには初戦で勝つこと。しっかりファイトしないと勝てない」と言う。

元日の天皇杯で初タイトルを獲得した神戸にとって、今季最大の目標は初出場初優勝に設定したACL。クラブにとっても記念すべき第1戦、しかもホームだけに白星発進はノルマだ。

この日の練習は冒頭だけ公開され、イニエスタは笑顔でピッチに入った。会見に出席したDF大崎は「目標は優勝なので、勝ち点3を取ることが大事」と必勝を誓う。

JDTはマレーシア1部で現在6連覇中の強豪。1月には神戸を退団したFWポドルスキと入団交渉しているといわれた金満クラブだ。苦戦は予想されるが、約7000人の来場を見込むホームで、イニエスタがACL白星デビューを飾る。【横田和幸】