ジュビロ磐田は今季2度目の2連勝を飾った。アウェーでツエーゲン金沢に1-0で完封勝ち。後半35分、MF山田大記(31)がゴール前のこぼれ球を右足で押し込み、決勝点を挙げた。守備陣も3試合連続無失点。攻守で歯車がかみ合ってきたチームは11位に浮上。J1自動昇格圏の2位徳島との勝ち点差は「15」に縮まった。

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後半のワンチャンスを仕留めた。0-0で迎えた同35分、DF小川大貴(29)が右サイドを崩し、中央へクロス。FW小川航基(23)が放ったヘディングシュートはGKに阻止されるも、こぼれ球にMF山田が反応。右足で押し込み、ネットを揺らした。「最近(自分が)取れていなかったので、今日の1点はよかった」。13試合ぶりに挙げた今季2点目が値千金の決勝点。引き分ければ上位との差が広がっていただけに、望みをつなぐ1発になった。

守備も3試合連続無失点。鈴木政一監督(65)が就任後に着手した守備の再構築が、成果として表れてきている。指揮官は「ボールへの規制と、ゴール前でのマークが集中できている」と手応えを示した。前体制ではハイプレスが生命線だったが、現在はボールの取りどころをチーム内で共有。敵陣ではボールを失った瞬間にプレスをかけ、自陣ではブロックを形成。状況に応じた守備が効いている。

順位は14位から11位に浮上。山田は「可能性がある限りあきらめない。ここから勝ち続けていく」と上だけを見つめた。まだ残りは15試合ある。今季2度目の2連勝をきっかけに、上位陣の背中を追っていく。