2位の尚志(福島)が開幕8戦無敗の首位青森山田セカンド(S)を止めた。後半ロスタイムに2発をたたき込み、3-2で逆転勝ち。0-2の同36分にFW村上力己(3年)が反撃のゴールを決めると、同ロスタイム4分にDF高橋翔大(3年)が同点弾。途中出場のFW斎藤幹太(3年)がその2分後に逆転ゴールを沈め、1点目から15分間で2点差をはね返した。青森山田Sよりも3試合消化数が少なく、勝ち点7差を追う展開。この白星をきっかけに着実に差を縮める。

斎藤が「一発回答」で劇勝をもたらした。「スタメンを外された悔しさがあったので、絶対に点を取ってやろうと思いました」。ここまで全5試合先発も、0-1で初黒星を喫した12日の聖和学園(宮城)戦で精彩を欠きサブスタート。後半開始からピッチに入ると、試合終了間際、ゴール前にポジションをとり、こぼれ球を冷静に押し込んだ。「クロスが来ると信じてスプリントしていた。最後は相手のミスだったが、こぼれてきたので、決められて良かったです」。相手に初黒星をつけ、「自信になりました」と声を弾ませた。

試合後、仲村浩二監督(48)は「ナイスゲーム」と選手たちをたたえ、「山田さん相手でびびってしまう部分もあったが、『うちの選手もやれるんだ』というのを分かってくれた試合になったと思う」。30日に仙台ユース、7月3日に帝京安積(福島)戦と8日間で3試合の過密日程。勝利を積み重ね、首位の背中を追いかける。【山田愛斗】