J2降格危機のJ1大分トリニータDF刀根亮輔(29)が、古巣の3位名古屋グランパス戦(26日)へ悲壮な決意を誓った。

22日、大分市内で26日名古屋戦へ向けて調整後、オンライン対応した。リーグ戦は残り9試合。J2降格圏外の16位湘南ベルマーレと勝ち点6差の19位だけに「1試合も落とせない。必要なのは勝ち点3。死にものぐるいで取りに行かないといけないのは、全員分かっている」と、口周りからあごまでひげを伸ばした精悍(せいかん)な顔を引き締めた。

4月の名古屋との前回対戦は、ホーム試合で0-3で完敗した。大分は直近2試合は連続完封で1勝1分けだが、個の能力が高いJ1屈指の破壊力は脅威であることに変わりはない。「後ろ3枚とボランチ含め4、5人でリスク管理をしないと、速い選手がいるのでカウンターをくらう」と、より守備への意識を高めている。

一方で、攻撃が課題。前節サガン鳥栖戦はシュート1本に終わった。現在J1ワースト20得点の決定力不足解消がカギになる。

とはいえ、名古屋戦も鳥栖戦のように主導権を握られ、押し込まれ続ける展開が予想される。

その中で、刀根は「カウンターやセットプレーなど少ないチャンスをどうものにできるか」と、ワンチャンスに神経を研ぎ澄まし勝機を見いだすつもりだ。

片野坂知宏監督(50)は攻撃に関して「思いきり大胆にチャレンジさせることを求める」と大胆に策を講じる覚悟。攻守に格上の相手に対して、いかなる“片野坂マジック”が飛び出すかが見ものだ。