J2首位のジュビロ磐田が2019年以来3シーズンぶりのJ1復帰を決めた。アウェーで水戸を下し、今季3試合を残してJ1自動昇格圏内の2位以内が確定した。

前半12分にセットプレーからDF大井がヘディングで先制点。主将の今季2点目で先手を取ると、同15分にはMF大森の今季初ゴールでリードを広げた。後半にはルキアンがダメ押しとなる3点目を豪快に決めて突き放した。

チームは7月17日の第23節モンテディオ山形戦の敗退後、1度も敗れることなく、クラブ記録の16試合連続負けなしで来季のJ1昇格を決めた。

「J2優勝でのJ1昇格」をクラブ目標に掲げた今季は、開幕連敗スタートと厳しい船出となった。その後は右肩上がりに調子を上げ、5月の第14節から8連勝を飾り、7月の第21節で首位に浮上。第23節モンテディオ山形戦で負けて以降は1度も敗戦がなく、この日の水戸戦まで16試合連続負けなしとなった。前節までに、先制した試合は22試合負けなし(19勝3分け)で、逆転勝ちは計6回。開幕2試合以外の連敗はなく、安定した戦いぶりで勝ち点を積み上げた。

2015年以来5年ぶりにJ2となった昨季は、不本意な結果だった。昨年10月にフベロ前監督が成績不振を理由に退任。02年にJ1制覇を成し遂げた鈴木政一氏(66)が16年ぶりに磐田の監督に復帰した。シーズン途中には元日本代表MF遠藤保仁(41)がガンバ大阪から期限付き移籍で加わり、巻き返しを図るも、6位でシーズンを終えた。

鈴木監督が続投した今季は、クラブの黄金期を知る元日本代表FW中山雅史氏(54)がトップチームのコーチに就任。元日本代表FW大津祐樹(31)が横浜マリノスから加入し、J2屈指の戦力が整った。

遠藤は5月に今季初ゴールを挙げ、自身が持つJリーグの連続シーズン得点記録を24年に更新。MF山田大記(32)は前節までにチーム2位の10得点、大津も6ゴールを挙げるなど、経験豊富なベテラン勢の活躍が光った。FWルキアン(30)は昨季、31試合出場で10得点だったが、今季は前節までにリーグ最多の21得点をマーク。ブラジル人助っ人の活躍も躍進の原動力になった。