第100回全国高校サッカー選手権が28日に開幕する。2年ぶりの全国制覇を目指す静岡学園は、29日の1回戦で徳島商と対戦(千葉・フクアリ、午後2時10分)。日刊スポーツ静岡版では「静岡学園 2年ぶり頂点へ」と題して、チームの顔触れを連載する。

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DF野村海翔(かいと、3年)は「黒子」としてチームを支える。本職は左サイドバック。武器は積極的な攻撃参加だが、「DFなので守備が最優先。そこは見失わないようにやっている」。バランスを考えながらプレーしている中で意識することは、同サイドでコンビを組むMF古川陽介(3年)との関係性だ。

来季、Jリーグ磐田入り内定の古川のドリブルは、チームの生命線でもある。野村は「(古川)陽介がやりやすいようにすることが自分の役割」。ボールを受ける前のポジション取りや、パスを預けるタイミングなどを考えながらプレー。古川の特徴を最大限引き出すために、後方でサポート役に撤している。

DFながらチームではセットプレーのキッカーを任され、正確なキックでゴールを演出してきた。今秋の県選手権の準決勝と決勝では、CKから先制点をアシスト。自身のキックで全国大会への道を切り開いた。「全国大会でもセットプレーは武器になると思う。その部分でも貢献していきたい」。プレーに派手さはなくても、チームにとっては欠かせない存在になっている。【神谷亮磨】

◆野村海翔(のむら・かいと)2003年(平15)7月28日、大阪府生まれ。小1から友渕JSC(大阪市)でサッカーを始め、中学時代はジュネッスFC(同)でプレー。家族は両親、弟。170センチ、65キロ。血液型O。日体大に来春進学予定。