<明治安田生命J1:名古屋0-0浦和>◇第38節◇4日◇豊田スタジアム

 

今シーズン限りで勇退する村上伸次審判員(52)を、両チームの選手がサプライズで送った。

試合終了のホイッスルが吹かれると、名古屋グランパスと浦和レッズの選手たちがそれぞれ1列に並び、花道を作った。花道の最後に仁王立ちする浦和DF槙野に、村上審判員は笑顔でイエローカードを出した。

ユニホームを脱いだ槙野の白いアンダーシャツには「村上さんの笑顔が 僕たちを気持ちよく プレーさせてくれました。 最高のレフェリングをありがとう! おつかれ様でした。 浦和レッズ 槙野智章」の文字。最後は両チームの選手が村上審判員を3度胴上げした。

試合前には勇退セレモニーが行われ、家族から花束を贈られていた。村上審判員は02年に1級登録。これまでJ1では307試合、天皇杯では45試合、リーグカップでは64試合を主審として担当した。

村上審判員は試合後、自身のツイッターを更新。両チームの選手たちから受けたサプライズについて、喜びと感謝のコメントを投稿した。

「本日は寒い中ありがとうございました 名古屋浦和スタッフ選手の皆さん、そしてサポーターの皆さまの拍手はいつまでも忘れません。また胴上げや槙野さんのTシャツ感謝です。洗濯をして飾ります」

 

◆記録メモ 村上氏はJ1通算307試合目の主審で同リーグ戦通算506試合は歴代2位となっている。

〈Jリーグ主審通算最多出場記録5傑〉(J1、J2、J3)

516 家本政明(338、176、2)

506 村上伸次(307、196、3)

503 西村雄一(353、147、3)

502 吉田寿光(338、164、0)

474 松尾 一(335、136、3)

◆村上伸次(むらかみ・のぶつぐ) 1969年(昭44)5月11日、東京都出身。02年に1級審判員となり、03年からJリーグ担当。08年からプロフェッショナルレフェリー(当時の名称はスペシャルレフェリー)。副審としてはJ2通算5試合。