Jリーグは15日、社員総会と臨時理事会を行い、J1札幌前会長の野々村芳和氏(49)が6代目チェアマンに就任することが決まった。初のJリーガー出身で49歳での就任は最年少。前任の村井満氏から「経験豊富、実績も覚悟も十分。若さもある」と激励を受けた。

今後の柱として「フットボールと社会連携」を掲げた。理事の人選にも野々村色が出た。フットボールの観点から、理事(非常勤)に元日本代表の宮本恒靖氏、特任理事に内田篤人氏、中村憲剛氏が就任。「一定期間の歴史を経て、日本サッカーを引っぱる人材が育ってきたと思っている。彼らに期待したい」。

ITなど新分野のビジネスが台頭する中、メルカリ出身の鹿島の小泉文明社長、平野拓也マイクロソフト副社長が理事(非常勤)らを選んだ。「サッカー、ビジネスでグローバルな経験してくれている人にも力を借りたいとこのメンバーになった」と人事の狙いを説明した。

慶大から入団した市原(現J2千葉)、札幌でMFとしてプレー。13年から札幌で社長を務め、経営規模を拡大させながらJ1に定着させた。「アジアで圧倒的に良いサッカーにしたい。J1のトップレベルを上げ、地域でより輝き、本物になることを実現したい」と意気込んだ。

◆野々村芳和(ののむら・よしかづ) 1972年(昭47)5月8日、静岡県清水市(現静岡市清水区)生まれ。清水東高、慶大法学部を経て95年に市原(現千葉)に加入。00年に札幌に移籍し01年で引退。J1通算118試合6得点、J2通算36試合2得点。06年からクラッキ社長としてサッカースクールを展開。13年に退任し、札幌社長に就任。15年にJリーグ理事に選任された。