浦和レッズが前半の3失点から一転、FWキャスパー・ユンカー(28)のハットトリックで引き分けに持ち込んだ。

「2番目にいい結果、引き分けになった。自分たちは勝つために戦ったので非常に残念だと思う」。チームを救う活躍にも、ユンカーに笑顔はなかった。

前半12分に横浜MF水沼に先制を許すと、その7分後にFWロペスにヘディングで2点目。同30分にはFW宮市にJ1初ゴールを許し、前半だけで今季ワースト3失点を喫した。

しかしサポーターの熱い応援とともに、浦和はあきらめなかった。開始直後の2分、DF岩波のロングパスに合わせたユンカーが相手DFの裏へ抜け出すと、GKと1対1になり冷静に左足で1点目。チームにとって4試合ぶりの得点を生み出すと、後半36分にはMF松尾のパスを受けて左足で流し込んだ。

さらに同44分、左サイドを突破し中央へ抜け出したMF大久保のパスに合わせて3点目。敗戦濃厚な前半から、勝ち点1をもぎ取った。

試合後、ユンカーはサポーターに感謝。「3-0の状況でもずっと応援してくれて、私たちはサポーターに借りがあると思っています。もっともっと彼らにお返しをしないといけません」。次戦での白星をあらためて誓った。

浦和がこれで6戦連続のドロー。それでも3月19日磐田戦以来の複数得点となり、0ゴールの壁は一つ乗り越えた。「後半は浦和はこうであるべきだという姿を見せることができた。この姿を今後試合を通してお見せすることができれば、どのチームに対しても勝つことができると思う」。あとは勝ち点3をつかむだけだ。