湘南が、王者・川崎Fを圧倒した。今季最多の4得点で、リーグ戦2連勝。前節の神戸戦で最下位を脱出した勢いの波に乗っかった。衆議院議員で湘南の元代表取締役会長である河野太郎氏(59)も、試合後に喜びのツイート。15年8月22日戦以来、約7年ぶりの川崎F戦勝利を飾った。

    ◇    ◇    ◇

湘南の元代表取締役会長である河野太郎氏は、試合終了後、すぐさまツイートした。

「ベルマーレ、フロンターレに勝つ。勝ち点12ってことにならないのかな。(原文まま)」

元外相で、自民党の広報本部長の“おちゃめな”つぶやき。勝ち点は「12」とならず、「3」のままなのだが…。そんなことも言いたくなるほどの快勝だった。湘南は前節のホーム・神戸戦で2-1と勝利し、最下位を脱出。その流れで、川崎Fに対し、15年8月22日(2-1)以来、約7年ぶりの白星を飾った。まして、リーグ2連覇中の王者から、今季最多の4得点を挙げたのだから。河野氏の“ジョーク”も、自然なものだった?

河野氏も大喜びの「湘南」の「爆走」は、「気合」が生んだのかもしれない。2点目を挙げたMF池田は、J3の福島から昨季J1の湘南へ“成り上がり”で加入した男。「試合前にみんなで『今の川崎は、絶対王者ではない』と話していた。強気で行くとチームで話していた」。試合前の時点で17位の湘南に対し、首位の川崎F。そんなことにも、臆することなく、立ち向かった。

気合が空回りすることなく、自然体も功を奏した。FW町野は、後半5分に右CKから頭で先制点を奪取。試合後の会見場で「僕コーナーからの得点初めてですわ。ん? あれ、ちゃうわ。初めてやないわ。すみません」と笑いを誘うなど、研ぎ澄まされた集中の中に、いい意味での余裕があった。山口監督も「普段の練習の雰囲気も、特に変わっていない」と言うなど、力むことはなかった。

まだ降格圏内の17位。それでも、勝ち点13は、15位の浦和と「1」差しかない。首位撃破の波に乗り、快進撃を続ける。そうなれば、河野氏の喜びのツイートもまだまだ増えそうだ。【栗田尚樹】

【スコア】湘南-川崎Fスコア詳細>>