首位の横浜F・マリノスがJ1通算500勝を達成し勝ち点を40に伸ばした。国立で清水エスパルスに快勝。節目の500勝は、鹿島アントラーズに次いで史上2チーム目の到達となった。

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史上2クラブ目の500勝を1勝目を挙げたJリーグ開幕戦と同じ国立でつかんだ。相手の清水がクラブ30周年記念試合として、ホーム戦の会場を国立としたことで巡ってきた機会。FWレオ・セアラのハットトリックなどで、2度追いつかれても突き放す持ち前の攻撃サッカーを披露。Jリーグ創設時から参戦する「オリジナル10」の1つ、清水との打ち合いを制した。

MF水沼が2アシストの活躍でけん引した。J開幕戦では日本代表でも活躍した父貴史氏がプレー。その姿をスタンドから観戦した。あれから約30年。当時、夢中で旗を振って応援した息子が、今度は新しい国立のピッチに立って節目の勝利に貢献。試合前にはレオ・セアラにアシストを約束していたことも明かし「信頼関係でつかみとったゴール」と胸を張った。

主戦場は父と同じ右ウイング。今季からユニホームの名前を「KOTA」から「MIZUNUMA」に変えた。水沼家がクラブの歴史とともにあることを示す思いだった。「やっぱり国立は最高の舞台。500勝の節目でチームに携われたのは幸せ」と、トリコロールのエンブレムを誇った。

攻め続けて5得点。5連勝でがっちりと首位をキープした。「(500勝は)歴史の通過点にすぎない。今の選手がこのチームの歴史をどんどん変えていく存在になれば、また強いマリノスになっていく」。変わらず501勝目を目指すチームの思いを、水沼はこう代弁した。【岡崎悠利】