東京オリンピック(五輪)世代の「盾対決」は引き分けとなった。湘南ベルマーレGK谷晃生(21)とサンフレッチェ広島GK大迫敬介(22)が互いに好セーブを連発。今月19日から始まる東アジアE-1選手権メンバー入りへ、アピール合戦となった。

前半36分、広島MF長沼の強烈なシュートに谷が横っ跳びでセーブ。後半ロスタイムの相手FKからの最後のピンチにも、的確な判断で飛び出し危なげなくキャッチ。湘南の山口監督も「最後まで気持ちも切らさず、危ない場面も1点に抑えてくれた」と守備陣を評価した。一方の大迫もミドルシュートを右手1本で防ぐなど1歩も引かず。ともに1失点したが、両軍合わせて25本のシュートを止めまくった。

東京五輪で正GKを務めたのは谷。W杯アジア最終予選のメンバーにも選出されたが、6月の国際親善試合を戦うA代表に選ばれたのは大迫だった。「特に驚きもしなかった。代表に入れるようなパフォーマンスが出来ていないので当然だと思う」。谷は現状を冷静に受け止め、目の前の一戦を守り続けてきた。

谷はリーグ18試合、大迫は16試合に先発と高いレベルで切磋琢磨(せっさたくま)を続ける2人。再び同じ日の丸で「盾」になる日も近いはずだ。【磯綾乃】