3日に新型コロナウイルスの陽性判定を受けたセレッソ大阪小菊昭雄監督(47)は、同日のルヴァン杯川崎フロンターレ戦に続き、6日のJ1リーグ・ヴィッセル神戸戦(ヨドコウ)の指揮も執れない。現在は療養中で、現場復帰は来週以降になる。

6日のC大阪-神戸では、珍しい“1学年違いの先輩後輩監督対決”が実現するはずだった。神戸吉田孝行監督(45)は、小菊監督にとって高校サッカーの名門・滝川二(神戸市)時代の1年後輩。ともに当時の黒田和生監督から心技体の指導を受け、1年から公式戦に出場していた。以来、30年近くもリスペクトし合う関係が続く。

2人は「コギクさん」「タカユキ」と呼び合う。6月下旬に神戸の監督に内部昇格した吉田監督に、小菊監督はすぐに激励のLINE(ライン)を送った。1年前、同じ内部昇格でC大阪の指揮を執った小菊監督も、吉田監督から激励されていた。

「孝行との試合になれば、負けないように頑張りたい」と、最近も口にしていた小菊監督。今回、初の監督対決がお預けになったのは、本人が最も残念に思っているはずだ。

ただ、両クラブは天皇杯とルヴァン杯で現在ベスト8に勝ち残っており、最後まで勝ち進めば、10月16日の天皇杯決勝(日産ス)、同22日のルヴァン杯決勝(国立)で対戦可能だ。

リーグ戦において、C大阪は目標の3位以内が目前の4位につけ、神戸は17位で残留争いの真っただ中。置かれた立場は違うが、カップ戦の舞台で両者がぶつかれば、半端ない話題の頂上決戦になる。