浜松開誠館のハイタワーは先発奪取をあきらめていない。GK藤村天洸(たかひろ、3年)は2年時夏から今年5月まで正GKとしてゴールを守ってきた。190センチの長身を生かしたプレーで存在感を放ち、不動の守護神に定着。だが、県総体後から控えに回った。後輩のGK藤井海人(2年)にポジションを譲る形となったが、「全国までにアピールして試合に出たい」と燃えている。

初戦で対する大津は191センチの大型FWが得点源になっている。藤村は「試合に出たら相手のFWには絶対に負けない」と、真っ向勝負できる自信を口にした。最上級生としてのプライドも胸に秘めながら出番をうかがっている。1度はレギュラーの座を失ったが、「もう1度スタメンで出られるように日々アピールしたい」と藤村。守護神に返り咲く日をイメージしながら万全の準備を進めていく。【神谷亮磨】

◆藤村天洸(ふじむら・たかひろ)2004年(平16)7月25日、奈良県生まれ。小2からサッカーを始め、中学時代はディアブロッサ高田(奈良)でプレー。家族は両親、姉。190センチ、78キロ。左利き。血液型O。

 

青柳由紀彦(2年)は「攻撃的」なGKだ。身長は178センチと、GKとしては小柄だが、キック精度は群を抜いている。最終ラインからゲームを組み立てるパス回しにも積極的に参加。攻撃の第1歩となるキックを得意としている。県選手権はメンバー外。スタンドから応援していただけに「悔しい気持ちもあった。メンバーに入れてうれしいけれど、目標はもっと高いところにある」と向上心は尽きない。

全国大会は来年に向けて経験を積む場でもある。青柳は「現時点で第3GKだと思っている」と置かれている立場は理解している。それでも、時間は無駄にしない。全国大会は「来年に向けても貴重な経験になる」。自身が成長するための大会と位置付けて臨む構えだ。青柳は「試合に出られなくてもチームのためにできることはある。しっかりとアピールしながら来年のために勉強したい」と意気込んだ。

◆青柳由紀彦(あおやぎ・ゆきひこ)2005年(平17)7月26日、浜松市生まれ。小1から小3まで雄踏少年団に在籍し、中学時代はホンダFCU-15でプレー。家族は両親、姉。178センチ、67キロ。左利き。血液型O。