アルビレックス新潟は今日18日、アウェーで浦和レッズと対戦する。17日は聖籠町で最終調整を行った。エクアドル代表との国際親善試合2連戦(24日シドニー、28日メルボルン)を行うオーストラリア代表に選出されたDFトーマス・デン(25)は、20年から2シーズンを過ごした古巣戦に向けて準備を整えた。高い身体能力を生かした鉄壁の守備で浦和の攻撃をはね返しての2戦連続完封勝利に導き、代表合流に勢いをつけたい。

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「シン・越後の壁」が浦和の攻撃陣の前に立ちはだかる。試合前日17日の練習は冒頭のみ報道陣に公開された。トーマス・デンはリラックスした表情でランニングやパス回し。仕上がりは上々だ。初めての古巣・浦和戦に向け「非常に興奮している。対戦を長いこと待っていた。願わくば、倒せればと思う」と気合も十分だ。

オーストラリア代表として昨年のワールドカップ・カタール大会では16強進出を経験した。出場機会こそなかったが、世界最高峰のプレー強度や独特の空気感を感じて新潟に戻った。迎えた今シーズンは開幕からリーグ戦4戦連続出場中。フル出場した前節11日の川崎F戦は安定した守備で1-0完封勝利に貢献した。今月、再び代表に招集され、「(ここまで)個人としていいプレーが出来ているし、クラブとしても勢いがあっていい状態。それも(招集に)加味されていると思う」と笑顔。オーストラリアでのエクアドル2連戦に向け、「新潟を代表して戦う」と言うほど“新潟愛”は深い。

浦和には2シーズン在籍したが、2年目の21年はケガの影響などもあり、リーグ戦出場は2試合にとどまった。実力を示せなかった悔しさは残っている。18日の古巣戦は22年に新潟に完全移籍してからの成長、そして自らの存在価値を示す一戦ともなる。「ペナルティーエリア内で100%の力を発揮し、無失点を続けたい」。チームをJ1復帰後初の連勝に導き、19日からオーストラリア代表に合流する。【小林忠】

◆「越後の壁」 新潟に99~02年に在籍したDFセルジオはJ2通算155試合に出場し、12得点。副主将を務めたこともある屈強なブラジル人センターバックで、サポーターが「セルジオ 越後の壁」という、しゃれっ気ある横断幕も掲げた。