攻めて、攻めて、5発完勝だ! モンテディオ山形が大分トリニータに5-0で勝利。2試合ぶりに勝ち点「3」を積み上げ、今季ホーム初連勝を収めた。前半19分、MF藤田息吹(32)の先制ゴールを皮切りに同46分、FWチアゴ・アウベス(26)が追加点。後半は途中出場したMF横山塁(23)、加藤大樹(30)のゴールで突き放し、同40分、藤田がダメ押しの5点目をたたき込んだ。この日は県内の幼稚園、保育園、小中高生ら約3000人が招待され、大きな声援がスタジアムに響く中、山形のヒーローたちが大量得点で応えた。

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前節13日にはベガルタ仙台との「みちのくダービー」で惜敗した山形が、気温30度のスタジアムで鬱憤(うっぷん)を晴らす「完勝劇」を見せた。前半19分、MF国分伸太郎(28)がペナルティーエリア左からセンタリングを供給。ボールが来ると信じ、ゴール前に走り込んだ藤田が右足で合わせ先制。同ロスタイムにはアウベスの2試合ぶりのゴールが生まれ、2点リードで前半を折り返した。

後半もその勢いは衰えず、ゴールラッシュとなった。横山、加藤がゴール。4点リードで迎えた試合終盤。センターライン付近まで上がっていた相手GKから横山がボール奪取し、藤田がスーパーロングシュート。「狙っていたが、あまり自信はなかった。うまく枠に飛んでくれて良かった」とボールは無人のゴールに吸い込まれた。2位大分に大きなダメージを与え、今季16試合目にして初の無失点試合となる、うれしい1勝を挙げた。

「大きな力」が勝利への原動力となった。この日は平日ながら午後1時30分試合開始。バックスタンドには県内から集まった多くの子どもたちで埋まり、応援のリズムに合わせ、手拍子を送った。渡辺晋監督(49)は「間違いなく彼らの大きな声援が選手たちの足を動かしてくれた」と感謝した。

藤田は小学生の息子が来場していたと明かし、2ゴールの活躍で期待に応えた。「子どもたちに『モンテすごいなとか、サッカー楽しいな』と思ってもらえるような試合をしたいと思っていた」。次節21日はホームでブラウブリッツ秋田との「奥羽本戦」を控える。Jリーグ初対戦の21年から4試合で3勝1分けと好相性の相手に、完勝劇の勢いを持続し、連勝を狙う。【相沢孔志】

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