静岡学園が磐田U-18との“静岡ダービー”を2-1の逆転で制した。0-1で迎えた後半ロスタイム、途中出場のMF天野太陽(2年)が同点弾。直後にJ2徳島内定のMF高田優(3年)が勝ち越し点を奪い、競り勝った。優勝の可能性をかすかに残して迎える来月3日の最終節では、2位の神戸U-18と対戦。敗れた磐田U-18は、残留を懸けて大津戦に挑む。

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劇的な幕切れが待っていた。静岡学園が1点を追う後半ロスタイム7分。ゴール右でパスを受けたMF天野が、右足を振り抜いた。「相手が足を上げたので、下を通せば狙えると思った」。言葉通り、相手の足元を抜いたシュートがネットを揺らした。今夏の高校総体前にトップチームに昇格した伏兵が、川口修監督(50)の起用にプレミアリーグ初得点で応えた。

起死回生の同点弾-。だけでは終わらなかった。同9分。背番号「10」のMF高田が仕留めた。右斜め45度の位置でボールを受け、利き足の左足に持ちかえる。「シュートコースがばっちり見えた」と照準を合わせると、狙い澄ましたミドルを突き刺した。

敗戦濃厚の中、わずか2分で完結した鮮やかな逆転劇で勝ち点3をつかんだ。高田は「難しい試合を勝ちきれたことにチームの成長を感じる」。天野も「結果が欲しかった。大事な試合で勝利に貢献できてうれしい」と声を弾ませた。

この日、首位の広島ユースも勝利。勝ち点3差は縮まらなかった。得失点差も「10」離れているため、最終節での逆転Vは現実的に厳しくなった。それでも、指揮官は「諦めずに戦ったことが結果になった。それを実体験できたことが成長につながる」。リーグ制覇にわずかな可能性をつなぎ、年末に控える全国選手権にも弾みとなる1勝となった。【前田和哉】

○…両足甲の手術で離脱していたJ1川崎F内定のFW神田奏真(3年)が、約3カ月ぶりに戦列復帰を果たした。後半29分に途中出場。1トップの“定位置”に入ると、同ロスタイムにはゴール前の絶妙な動き出しで相手DFを引きつけ、高田の決勝点をお膳立てした。完全復活へ新たな1歩を記したエースは「まだ思い通りに体は動かなかった。もっとコンディションを上げたい」と話した。