星稜(石川)が5大会ぶりに初戦を突破した。四日市中央工との優勝経験校対決は、後半10分にオウンゴールで先制を許すも、同23分に同点に追いつきPK戦に突入。直前に投入されたGK佐藤が1人目、3人目を止め、5人目まで待たず3-0で勝利を決めた。殊勲のPK職人は「止められる自信があった」と笑顔を見せた。

19年就任の河合監督に全国初勝利を届けたのは、背番号17のGKだった。中学時代から腰痛に悩まされ、定位置は2年生に譲る。勝負どころで登場し「先に跳んだらバレる」と、相手の動きを見て間に合う瞬発力がある。県大会準決勝の遊学館戦でも仕事をし、年明け3回戦では同じくPK戦で勝ち上がった市船橋と対戦する。「PK戦になってはほしくないけど、けがで迷惑をかけた。恩返しできたら」と仲間のために体を張る覚悟だ。【保坂果那】

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