藤枝MYFCは0-1で大分に敗れ、公式戦3連敗となった。積極的な守備から主導権を握るも、攻撃での迫力と精度を欠き、完封負け。リーグ戦は開幕から3試合連続無得点に終わった。清水は1-4で長崎に敗れ、今季初黒星。J2ではクラブ最多失点で惨敗した。J3沼津も0-1で今治に惜敗し、開幕からの連勝は「2」でストップした。

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ゴールだけが遠かった。藤枝は超攻撃的スタイルを掲げながらも、3試合連続無得点。開幕から270分間ネットを揺らすことができず、無情の笛が鳴った。須藤大輔監督(46)は「最後の質の部分は相手の脅威になっていなかった」。放ったシュートは7本。ゴールをこじ開ける積極性と強引さも足りなかった。

0-4で敗れた前節千葉戦からスタメン2人が変更。MF杉田真彦(28)は昨年5月7日の山形戦以来となる先発出場を果たした。頼れる主将は前線からの積極的な守備でチームを活性化させた。前半11分には敵陣でのボール奪取からFW矢村健(26)が右足ミドル。指揮官も「前半はパーフェクトだった」と、理想的な試合展開で折り返したが、一瞬の隙で許した失点が痛かった。

後半2分、スローインから自陣エリア内に進入され、先制点を許した。矢村は「防げたシーンだったし、もったいない失点だった」。1点を追う終盤は長身のFW中島大嘉(21)とDFウエンデル(24)を前線に上げるも、最後までゴールは奪えず。パワープレーも空砲に終わった。

チームは公式戦3連敗。ゴールを奪えない歯がゆさはあるが、光明もある。前線からのハイプレスで相手を押し込むシーンは多く、杉田も「何もない負け方ではなかった」と前を向く。悔しい敗戦になったものの、攻守で積極的に仕掛ける本来のスタイルは垣間見えた。次戦こそは勝利につなげる。【神谷亮磨】