藤枝は2-1で熊本を下し、今季ホーム初勝利を挙げた。今季初出場のMF大曽根広汰(24)が決勝点。今季初先発のDF小笠原佳祐(27)も2アシストを記録するなど、ここまで出場機会に恵まれなかった選手たちが躍動。連勝も今季初となった。清水は1ー0で秋田を下し3連勝。沼津は2ー1で琉球を下した。

   ◇   ◇   ◇

清水が試合巧者だった。前半26分、ゴール前のこぼれ球をFW北川航也(27)が左足で押し込み、均衡を破った。今季3点目を挙げた主将は「ゴールに飛ばすことを意識した」。目の前でバウンドしたボールを確実にミートさせ、貴重な先制点。エースの1発が決勝点となり、昨年8月以来の3連勝を飾った。

予期せぬアクシデントにも動じない試合運びを見せた。前半6分、MF乾貴士(35)が負傷交代。開始早々に司令塔を欠く展開となった。松崎快(26)は「相手は蹴ってくるのでセカンドボールを簡単に拾わせないことを意識した」。攻撃では相手ゴールに近い位置でのプレー時間を増やし、流動的にポジションも変更。乾とは違うプレースタイルで攻撃を活性化させた。

守備陣はロングボールを多用する相手の攻撃をはね返し、今季3度目の完封勝利。中3日の3連戦を3連勝で飾り、指揮官もご満悦だった。秋葉忠宏監督(48)は「分析通りのゲームをやってくれた選手たちは素晴らしい」。今季は開幕から5勝1敗とスタートダッシュに成功。北川も「勝ちながら修正していければ、シーズンの最後に笑って終われると思う」と表情を引き締めた。浮かれずに、連勝街道を突き進む。【神谷亮磨】