サッカーの総理大臣杯全日本大学トーナメントが、9月3日から岩手県で開催される。前回大会準優勝の新潟医療福祉大(北信越1)は、いきなり1回戦で流通経大(関東1)と、いわぎんスタジアムAで対戦する。来季J1横浜FC加入内定のDF細井響主将(4年)を軸に、安定した守備から波状攻撃を仕掛け、初の全国制覇へまい進する。

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特別指定選手として既にプロのピッチに立っている細井が、新潟医福大の攻守両面を支える。前回大会を上回る初優勝を狙う今夏。来月3日の初戦から、歴戦の雄がそろう関東の第1代表、流通経大とのビッグマッチとなった。「全国大会に出てくるチームは、どこも強い。流通経大だからといって変に身構えることはしない。普段通り、初戦から決勝戦のつもりで戦う」と一戦必勝を誓っている。

対人の強さを生かした守備と正確なフィードが光る左利き。センターバックかアンカーの位置でプレーしてチームの攻撃力を引き出す。直接FKやロングスローでもチャンスをつくり出すキーマンは「うちの総合力は高く、それぞれが個を生かせる集団。どこからでもゴールを奪える」。仲間を信じてパスを配球する。

今月4~16日には、イタリア遠征を行った全日本大学選抜の一員として、イタリア1部セリエAのジェノアやヴェローナとの親善試合に出場。各国の代表選手が先発に名を連ねたフィオレンティーナ戦は、フル出場して2-1金星に貢献した。映像が拡散され、世界的にも話題になった一戦を「高さ、うまさを兼ね備えたFWや、外国人特有のリーチの長さなど、全てにおいてレベルが違った。力のなさを痛感した」と振り返るが「いい経験だった、で終わらせない」。世界のトップ選手とのマッチアップで得た経験、感覚を、日本一を目指す自校に還元する。

前回大会、そして昨冬インカレと、全国ダブル準Vをピッチで経験した選手が多く残るチーム。今季は9連覇が懸かる北信越大学リーグ1部で開幕から全て完封の10連勝中で、総理大臣杯予選も圧倒的な力で突破した。24日に行ったJ1クラブとの練習試合は、大学選抜の細井を欠きながらも無失点に抑えた。「簡単に勝てる試合はないけれど、全員がそれを自覚している。失点を減らし、粘り強く勝利する」。総合力の高さを示し、北信越勢初となる全国制覇を、この夏で成し遂げてみせる。【小林忠】

◆細井響(ほそい・きょう)2003年(平15)10月31日生まれ、千葉県出身。柏レイソルU-12、15、習志野高を経て新潟医療福祉大に進学。今年3月にJ1横浜FCへの来季加入が内定し、今季は大学に在籍しながらJリーグの公式戦に出場できる特別指定選手として、ルヴァン杯3試合にフル出場した。183センチ、77キロ。